著者紹介
一九七四年生まれ。スウェーデン・ストックホルム出身。前作「一流の頭脳」が人口一千万人のスウェーデンで六〇万部の大ベストセラーとなり、世界的人気を得た精神科医、名門カロリンスカ医科大学で医学を学び、ストックホルム商科大学でⅯBA(経営学修士)を取得。
地球上に現れてから99.9%の時間を人間は狩猟と採取をして暮らしてきた。私たちの脳は、今でも、当時の生活様式に最適化されている。脳はこの一万年変化していない―それが現実なのだ。生物学的に見ると、あなたの脳はまだサバンナで暮らしている。
IT企業トップは子供にスマホを与えない。
IT企業のトップは、自分たちが開発した製品に複雑な感情を抱いている。アップル社の創業者スティーブ・ジョブズの10代の子供は、iPodを使ってよい時間を厳しく制限されていた。ジョブズは皆の先を行っていたのだ。テクノロジーの開発だけでなく、それが私たちに与える影響においても。
絶対的な影響力を持つIT企業のトップたち。その中で、スティーブ・ジョブズが極端な例だったわけではない。ビル・ゲイツは子供が14歳になるまでスマホは持たせなかったと話す。
極端なスマホの使用が、ストレスと不安を引き起こす。だが、何よりも影響を受けるのが睡眠だ。ここ数年、精神科医として患者を診る中できずいたのは、よく眠れない人が増えていることだ。ほとんど全員が睡眠導入剤のことを尋ねる。
SNSを使うほど孤独に。
2000人近くのアメリカ人を調査したところ、SNSを熱心に利用している人たちのほうが孤独を感じていることがわかった。この人たちが実際に孤独かどうかは別問題だ。おわかりだろうか、孤独というのは、友達やチャット、着信の数で数値化できるものではない。体感するものだ。そしてまさに、彼らは孤独を体感しているようなのだ。
イェール大学の研究者は、5000人を超える人々の心の健康を2年に渡って調査し、ある期間にSNSに費やした時間が長かった人ほど、その後の数か月間、人生に対する満足度が下がっていた。
基本的には女子のほうが、SNSを利用している。研究者たちの推測はこうだ、「SNSというのは常につながっていなければならないものだ、、、、彼女たちは常に(完璧な容姿)や(完璧な人生)の写真を見せられ、自分と他人を比較するのをやめられなくなる」
SNSが、一部のティーンエイジャーや大人の気分を落ち込ませ、孤独を感じさせ、さらには自信まで失わせているという兆候が大いにある。特に、女子がひどく影響を受ける。
とはいえ、世の中を見渡せば、スマホのスクリーンに見入っている人々を多く見かけるので、少し怖くなってしまいました。
子供の頃からスマホを使い、半ば依存症のようになっいて、不眠や精神不調がふえていて、学力も低下していると聞くと、スマホもなんらかの規制が必要なのではないかと思えてきます。
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